ソフトウェアエンジニアについて今知っておきたいこと
ソフトウェアエンジニアは、プログラミング言語を使ってコンピューターのソフトウェアを生み出すITの専門家です。そんなソフトウェアエンジニアについて今知っておくべきことは何なのでしょうか。本日はYahooニュースの「ソフトウェア開発者について今知っておきたいすべてのこと–役割はどう変化しているか」 から抜粋した記事をお届けします。
ソフトウェアエンジニアの仕事は
主にはアプリケーションを書き、テストし、デバッグし、メンテナンスを行うことですが、期待される役割は組織の種類によって大きく異なります。通常は、IT企業に所属し一般に提供されるソフトウェアを作っているか、エンドユーザー組織(公的機関の場合もあれば、民間企業の場合もある)に所属し、オーダーメイドのアプリケーションを開発しているかのいずれかである場合が多いです。しかし後述するように、ソフトウェア開発者の役割は広がり続けており、プログラミングはその要素の1つにすぎない。
ソフトウェアエンジニアになるためには、どのようなスキルが必要か
プログラマーの仕事の中には、計算機科学や情報技術、数学、工学などの関連分野の学位を必要とするものもありますが、ソフトウェア開発の分野は変化するスピードも速くただ学んだことだけを身に着けるのではなく現場で得た経験が重要になる。
ソフトウェアエンジニアはどんなプログラミング言語を使っているのか
ソフトウェア開発の世界は常に変化し続けており、2020年に実施された調査「Harvey Nash Tech Survey」では、開発者の約3分の1が、自分が現在持っているスキルは向こう3年しか通用しないと回答しているといいます。
SlashDataの調査によれば、今もっともよく使われているプログラミング言語は「JavaScript」で、1380万人の開発者に利用されています。 2番目に人気があるのは機械学習の専門家に使われることが多い「Python」であり、1010万人の開発者、3番目は「Java」で、現在の開発者数は940万人です。しかしプログラミング言語の人気は周期的に変化しており、ほかにもよく使用されるプログラミング言語として、「C/C++」「C#」「PHP」「Kotlin」「Swift」「Go」「Ruby」「Objective C」「Rust」「Lua」などがあります。
優れたソフトウェアエンジニアの資質は
優れたエンジニアというのは一言で表すことはできません。高度な技術力やコーディング原則、開発環境を使いこなす能力を身に着けているだけではなくチームの一員としてふるまうことができなければなりません。近年ではラボレーションを重視した方法論と取り組みを用いる、ソフトウェアのコードを迅速かつ効率的に生み出すための開発手法であるアジャイル開発が注目を集めているため、なおさら重要となっています。
ソフトウェアエンジニアに対する需要
ソフトウェアエンジニアの需要は依然として高く、特にソフトウェア開発、サイバーセキュリティ、データ関連の分野では需要は高まり続けていると言います。
2020年3月にHarvey Nashが実施した調査によるとコロナ禍々においてもエンジニアの求人は減ることがなかったと言います。これはコロナ禍で加速したデジタルトランスフォーメーションの流れにおいて、企業が迅速にデジタルトランスフォーメーションを進めるためには開発者が必要不可欠であったことが言えます。
ソフトウェア開発者にとって、ローコード開発やノーコード開発は脅威なのか
従来からいるプログラマーにとっての脅威は、ソフトウェア開発に関する知識の大衆化だけではない。新技術がノーコード開発やローコード開発ツールの形を取って、ITに関するスキルギャップの一部を解消するのに役立つ可能性があります。
これらのツールは、ソフトウェアを作る際に必要な実践的な知識を大きく減らしてくれるといいます。Forrester Researchは、ローコード開発の市場は年率40%で成長し、2022年には市場規模が210億ドルを超えると予想、また、別の調査会社であるGartnerは、2024年にはアプリ開発の65%がローコード開発プラットフォームで行われるようになると考えていると言います。しかし、ローコード開発でエンジニアの需要がなくなるわけではなく、コードを書くだけでなくめ、開発者は核となるアプリケーションをビルドするためにコードを書くだけではなく、ソフトウェアやアプリケーションの全工程に関わるようになると予想されるためさらに多くのスキルが求められるようになります。
ソフトウェア開発者として成功するために必要なことは
イノベーションに目を向け、創造的なアイデアでビジネスの課題を解決する能力に優れていることが長期的なソフトウェア開発の成功につながると考えられており、必要なことは優れたコードを書くことだけではなく、ビジネスで成果を出すことのバランスを取れるようになることです。
ソフトウェア開発者の未来はどうなるのか
上記にあるようにコーディング技術が進化し、ノーコード開発が台頭しているにもかかわらず、ソフトウェア開発者の仕事がなくなる気配はありません。それどころか、その仕事の内容は変化しており専門家はソフトウェア開発者の役割が、利害関係者との関係を重視したコンサルタント的なものに変わってきているとし、開発者がクライアントと議論してアイデアを発展させることに関わることも増えるのではないかと話しています。
また、成功するためにはどんな言語を知っているかではなく、開発者が、自分のマインドセットや能力を、事業部門が直面している課題に適用できるかどうかが重要になってきています。
出典:Yahoo!JAPAN「ソフトウェア開発者について今知っておきたいすべてのこと–役割はどう変化しているか」